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新約 とある魔術の禁書目録 16巻 感想

上里翔流が消えてから三日。次なる戦いに身をうつした上条だったが、その先に待ち受けていたのは、水着姿の食蜂操祈御坂美琴をはじめとする、お嬢様だらけの常盤台中学だった…?季節は冬。12月の学園都市―にもかかわらず、気温は摂氏50度を超えていた。原因不明の大熱波により、学園都市のインフラ全てが機能停止する中、その『予測不能な脅威』はやってきた。エレメント。灼熱地獄を這う異形の化け物。ヤツらに唯一対抗できる『右手』でもって、上条は激戦地へ向かうも多勢に無勢。そんな窮地に現れたのは、異形の機械『対魔術式駆動鎧』に包まれたあの少女で…?

 

最近、ゴチャゴチャしてただけに、基本が上条視点で進むストーリーで、状況転換しても、基盤にあるのは各勢力の『思い思いの籠城&サバイバル』そして『殴り込み』なため、変化はあれど、180度状況が激変することがなく、非常に読みやすいです。
敵がどんどん強くなり、対上条戦闘をしたり、上条さんの苦手分野で攻めてきたりと、とにかく周りに助けられっぱなしだった上条さん。周りに助けられる率が、新約から激増し(オティヌス絡みでは完全にヒーローしてましたが)、最近、ウジウジしたりもして、このツンツン頭はヒーローなのかヒロインなのか分からなくなって来たなー、って感じでしたが、その全てはこの結末を引き立てるためだったんじゃないかと思いました。

また、エレメントとは何なのか?大熱波の原因は?それを解き明かす、SF小説的な魅力。
二つの現象が当然同じ犯人によると思わせて…というミスリード
とあるシリーズ本来の魅力が復活し、さらに鎌池先生そんなのもできたんだ!?という要素の多い今巻。
全体的にクオリティの高い文句なしの巻でした。