うんじゃくせしぼんを開く。

読んだことのある本などの感想をかいていこうとおもいます。記事はダウンロードできません。

思考の整理学 感想

どんな時にアイデアが出現するのか・・・、それを大胆に、かつ、端的に示されており、普段なにかと雑念で散らかっている思考が整理される気持ちよさを覚えます。
「これ以上考えてもアイデアがでてくるだろうか」と自分の能力の限界を自ら決めつけ、それまでに費やした時間を嘆くこともしばしばだったのですが、サクッと「寝かせておけばよい。あるときにそれが芽を出す」という趣旨の指摘は、私自身に踏ん切りを付けさせる言葉で救われました。

 

セレンディピティ」という普段耳に馴染みがない単語の意味も、読後の今は、他者と接するたびに会話に織り込みながら、かつて私が悩んだのと同じ悩み(「グッドアイデアが浮かんでこない」という悩み)に下を向きがちな相手への励ましに使うくらいです。

 

人工知能が人間の仕事を奪っていくであろうこれからの世の中にあっては、人間の脳が行うべき仕事は、より創造的でなくてはいけません。それはつまり、単なる知識のインプット→アウトプットではなく、知識のインプット→整理→アウトプットによる創造的思考がより求められるということです。

この本は出版されて30年近く経ちますが、今の時代にこそ求められる内容だと感じました。