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ソード・ワールド2.0リプレイ 竜伯爵は没落しました! 2巻 感想

前巻の大惨事をみて、ダイスゲームは波乱が怖いと再認識、
ギリギリの攻防が楽しい(SW2.0リプレイのガレリアやレーゼルドーン)のはもちろんですが、
GMとプレイヤーの技があれば大惨事が物語を膨らませてくれることもあります。
SW1.0でのイリーナ沈没や、ダブルクロスエクソダスの矢野PCジャーム化と
その後の物語はまだまだ記憶に残っています。

素人のゲームなら、主人公死亡時点でやり直しとかもありうるでしょうが、
プロフェッショナルとして後をどう繋げてくるか期待してました。

過去に積まれた設定を振り返ると、
穢れMAXのドレイクの蘇生と剣の復活、あるいは蛮族領の領主として相応しい強さを手に入れる為には、

1.魔剣を折って(ORどっか遠くに封印して)穢れを減少してリザレクション
1-1.イレイス・ブランデッドの後にソウル・オブ・ドレイク的な剣を手に入れるOR封印した剣を戻す
1-2.蘇生後に血の接吻でノスフェラトウ

2.コールゴッド
 魔改造の穢れた体でもまっさらに出来ると、ルルブかどこかに在った気がします。
 ならば、低レベルのドレイク一匹くらい、神様ならどうにかできると思います。

3.ジャガスラ
 新米女神キャンペーンで出てきた穢れの出し入れができる魔剣のようなものを手に入れる、
 穢れが抜ければ、普通に蘇生とイレイス・ブランデッドの後に穢れを戻せばいい。

普通に考えれば1-1だと思いますが、死体が剣を折るのを嫌がっている、
更に母親が事故の影響で剣折れのうえに下手人容疑者に求婚されているということで、
期待も膨らむ第二巻です。

二話構成で、一話目は秋田さんお得意の愉快なダンジョン、
そして二話目は何かこれまでのSW2.0とは全く異なる風情の物語の展開になります。
細かい話はネタばれなので避けますが、シャドウランとかゲヘナとかが好きな人は気に入るはず。

雰囲気として、偽悪を楽しむと言うよりは、目的のためには手段を選ばないのが基本だけど、
感情のためにそれを覆すこともありかも、みたいな感じです。
普通ならばPCの選択肢として入ってこないような手段も俎上に上がってくるのが楽しいのです。

基本的には復活の方法探しとなるのですが、探しに行ったところが客分のアシュリーの故郷、
アシュリーがヴァルテックにやって来た経緯に故郷の後継者抗争が関わっていて、
建前より実力の現実の中でのPC/NPCの判断や立ち回りもまた面白いものです。

色々在って坊ちゃん復活の手段が見え始めましたが、
最後にGMがひっそりと意地悪な笑いを浮かべていて続きが楽しみ。

そして今回も荒れるダイス目が惨事を呼び込みました。
TRPGはサイコロのおかげで赤い彗星になれることもありますが、酷い目に遭うことが多い気がします・・・