うんじゃくせしぼんを開く。

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炎炎ノ消防隊 10巻 感想.zip

全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物“焔ビト”となって、破壊の限りを尽くす“人体発火現象”。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命! とある理由から“悪魔”と呼ばれる、新入隊員の少年・シンラは、“ヒーロー”を目指し、仲間たちと共に、“焔ビト”との戦いの日々に身を投じる!! 燃え上がるバトル・ファンタジー、始動!!

圧倒的! ショウの能力! 地下の闇から連れ戻せるか!? ついにショウの元へ辿り着いたシンラ。だが、兄の想いは届かず、極限の兄弟決戦が幕を開けてしまう!! リヒトのサポートを受けながら応戦するも、ショウの時間を止める異能力に、シンラ為す術なし! ショウの能力の秘密を暴けるか!? 鍵は“アドラバースト”!! 死中のシンラの炎は次なる段階へ!?

 

 地下の深部で対峙するシンラとショウ。シンラにしてみれば夢にまで見た生き別れの弟との
再会だが、ショウにとっては計画遂行に必要な“部品”、連れ帰って信奉する「伝導者」に献上
するための供物に過ぎない。

時を超越するかのようなショウの超高速攻撃になす術なく打たれ
続けるシンラ、だが弟への想いはいつしかショウの“宇宙” への扉をこじ開ける……!!


 今回の4分の3ぐらいはこの兄弟対決。物陰からアドバイスするリヒトとの連携で、次第に
ショウの能力を暴き迫っていくプロセスは面白い。何と「熱」で時間をも操作できる!
対決の中で兄・シンラへの感情に目覚め始めたショウ君ですが、この先兄の元へ戻ってくる
のかどうか。ジョヴァンニが哂う通り、洗脳や信仰は恐ろしいです。
 
 合間にこの「人体発火」事件の真相、“白装束” たちが何を企んでいるのかといった背景が
だいぶ具体的に明かされてきたのも面白かったです。その辺を敵キャラがペラペラしゃべってくれるのも
どうかとは思いますが、計画が比較的順調なのでうれしくてしょうがないんだろうなあ(笑)。
これだけ強いショウもラスボス候補なのかと思ったら、彼を指先一つでダウンさせるさらに上位
の敵キャラも登場、奥の深さを見せつけてくれます。はたしてシンラたち消防隊はどうやったら
勝利できるのか、意外と道は遠そうな。敵の力の源を絶つには…。
 
 終盤には負傷したシンラのため、医療を司る消防隊の第6が新登場。短いながらこれも
なかなか味のあるシーン。
そして遂に、第1の大隊長からシンラに真相が語られる…? 次巻も楽しみです。